私の彼は御主人様

『もしもし? 』


『優さん? あの、あたしこの前会った…』


『律さん? 』


優さんが何であたしの名前を知っているのか気になったけどそれどころじゃない。


(でも 何て言えば…そもそもどうして優さんに電話したんだろう? )


『ノワールさんに何かあった? 』


『…えっ? 』


『ちょっと待って。』


『ルシルっ! 皇さん! 律さんから緊急っ! 』


優さんの良く通る声とばたばたと足音が聞こえた。