私の彼は御主人様

『大丈夫か? 血は直ぐ止まる』


(出血より身体が)


『力入んないよ』


『…そんなに飲んでないぞ』


『じゃなくて』


ノワールがあたしの額にキスをした。


『僕は欲深い…今度は律の全部が欲しい』


そう言って髪を縛っていたゴムを外して唇を重ねようとした。


金糸の様な髪がさらさらとあたしの頬に掛かる。


『んっ…』


自分でも驚く程甘い声が唇から漏れた。


その時。