私の彼は御主人様

『っ…は』


目を開けていられない。


涙が出る。


苦痛ではない、自分でも流した事のない涙。


何か来る。


『…っ…やああっ』


そのあまりの激しい衝撃に頭が真っ白になった。


ガクガクと体が意思と関係なく揺れる。


『はぁっ』


ノワールが顔を上げた。


『甘美な味。堪らんな』


唇が赤い。


舌で自分の唇の血を舐める姿にあたしはまたぞくりとした。