『…』


『律、僕も君が好きだ。初めてあったあの日から』


ノワールはあたしの目を真っ直ぐに見て言った。


『…冗談?』


『冗談ではない、至極真面目だ』


夢みたい…好きな人に好かれるなんてこんなに嬉しい事なんだ。


『…ありがと』


胸がいっぱいでそれしか言えない自分がもどかしい。

『じゃ、寝るぞ』


『へっ? 』


(さっきまでの甘口ノワールはどこに? )


さっさとあたしに背中を向けて目を瞑っている。


よく見ると耳が真っ赤だ。

あたしは背中にぎゅっと抱きつくと。


『お休み、ノワール』


額を背中に押し当てて囁いた。