顔を近づける。


ノワールの瞳が再び閉じられた。


そっと唇を合わせる。


『あたしの血を吸って下さい』


ゆっくり…腕を取られ、血を舐められ無意識に身体が震えた。


『…つっ』


『はあっ…』


ノワールが大きく息を吐き出した。


舌で何度も傷をなぞる。


『なるほど…旨い血だ』


『!!!!!』


瞳の色が真紅になって声も違う。



ノワールの瞳の色は暗い赤。


こんな真っ赤じゃない。