「お前、どー見ても中学生くらいだよな。こんな時間にこんなとこ歩いてんじゃねーよ」 警察に連れて行かれる…!? あたしはその場を逃げ出そうとした。 「待てって。警察なんかに連れてかねーし。 お前、……家出か?」 優しい声に、あたしはなぜだか泣いてしまった。 見ず知らずの人の前で。 「……そっか」 泣き止むのをずっと待っててくれて。 その人は黙ってあたしの話を聞いててくれた。