あたし達は、駐車してある車へ乗り込んだ。


「はぁ〜……」


突然の大きなため息。


…悠紀さん?


「ヤバイ…俺、独占欲丸出し…」


そう言って、ハンドルに覆いかぶさって顔を隠す。


……悠紀さん


顔が赤いよ……?



「悠紀さん…さっきの言葉は……?」


婚約者って…



「一生大事にするって言っただろ…?」




「あと…“悠紀”でいいから」




「ゆ…う、き……?」




「ほのか。これから…ずっと俺と一緒にいてください」



愛しい愛しい声。



「…はい」



返事はとっくに決まってる。


「好きだよ」



あたしは世界一




幸せ者だよ……