この日の夕食は何気ない話をして、明日に差し障らない時間での解散となった。
『用事』と思しきことは何もなく、いつも通りであるようで栄司が時々何か言いたそうにするのを感じた。仕事で疲れたとはまた違う様子に、不安に拍車がかかる。
栄司は優しいから。
私に言い辛いことなのかもしれない。
週末、また栄司に会おうって誘ってしまっているけど、誘って良かったのかな。今栄司はどんな気持ちで私と過ごしているんだろう。『セフレ』なんてバカなこと言ってないで、本当は身体の関係は重要じゃなくて癒しが必要なだけじゃないのかわからせようとしてくれた――のだとは思う。
それくらいしか思いつかない。
いつの間にか私は栄司に気持ちを伝える意欲が削がれてしまっていて、ただ契約更新雄日を待つことになりそうだった。その日を待って栄司がどう出るかを待つだけ……。多分、もうセフレは更新しないだろうな。“な? もう分かっただろう? こういうのやめな”って言われて、それから……それからどうなるんだろう。
どうなるんだろうの先が怖くて考えたくない。
――勝手だな。都合のいい相手が欲しくて提案した『セフレ』がいなくなると思うとちゃんとした関係になることを望むなんて。そのちゃんとした関係になっても私はしんどくならないのだろうか。
きっと、いなくなる方がしんどくなるんだろうな。
今日の小柴さんと並んだ栄司を思い出し、胃のあたりが重苦しくなった。割り切れてないのは私の方だ。
――私、一体何がしたかったんだろう。
『用事』と思しきことは何もなく、いつも通りであるようで栄司が時々何か言いたそうにするのを感じた。仕事で疲れたとはまた違う様子に、不安に拍車がかかる。
栄司は優しいから。
私に言い辛いことなのかもしれない。
週末、また栄司に会おうって誘ってしまっているけど、誘って良かったのかな。今栄司はどんな気持ちで私と過ごしているんだろう。『セフレ』なんてバカなこと言ってないで、本当は身体の関係は重要じゃなくて癒しが必要なだけじゃないのかわからせようとしてくれた――のだとは思う。
それくらいしか思いつかない。
いつの間にか私は栄司に気持ちを伝える意欲が削がれてしまっていて、ただ契約更新雄日を待つことになりそうだった。その日を待って栄司がどう出るかを待つだけ……。多分、もうセフレは更新しないだろうな。“な? もう分かっただろう? こういうのやめな”って言われて、それから……それからどうなるんだろう。
どうなるんだろうの先が怖くて考えたくない。
――勝手だな。都合のいい相手が欲しくて提案した『セフレ』がいなくなると思うとちゃんとした関係になることを望むなんて。そのちゃんとした関係になっても私はしんどくならないのだろうか。
きっと、いなくなる方がしんどくなるんだろうな。
今日の小柴さんと並んだ栄司を思い出し、胃のあたりが重苦しくなった。割り切れてないのは私の方だ。
――私、一体何がしたかったんだろう。



