ごく普通のデートだ。猛獣を見て、池の動物も見て、鳥も見て、キリンも見て、「大きいね」とか「可愛いね」とかそんななんてことない感想を言い合って、手が離れたらまたつなぎ直して、宮沢くんの私を見る目は優しいし、ちゃんと私の事も尊重してくれる。園内で軽いランチも取った。
「足、疲れたっしょ。休憩しよっか」
「うん」
途中、木陰のベンチに腰を下ろした宮沢くんの横に私も腰掛けた。
「久しぶりに来たけど、動物思ったよりデカイ」
宮沢くんは子供みたいな感想まとめを口にした。
「あはは、そうだね。私、ヒョウは思ったより小さかった。小さいと言うか華奢」
「わかる。顔が小さい」
「スタイルいいよね」
「……あー、楽しかった。のんびりした気分だわ」
「うん」
すごく、癒された。こうやって誘ってもらわないと来ることはなかったと思う。この年だったら彼氏でもいないと、来ないかも。彼氏じゃないんだけど。宮沢くんはセフレが出来るのが初めてだからどう扱っていいかわからないのもあるかもしれないけど、きっと女の人に対してひどい扱いしたりしないんだろう。良い人だな……。あ、私とは会社が一緒だからそう出来ないのかな。
「疲れた? 」
色々考えていたら、いつの間にか黙り込んでいたらしい。顔を覗き込まれていて慌てて取り繕う。
「いや、違うの、考え事してただけ」
「ふうん」
一瞬、楽しんでいないことを責められた気がして、焦ってしまう。
「疲れてないよ、楽しかったし。ほんとに、考え事してたんだって」
「へえ、じゃあ、何考えてたか教えてよ」
さっきより近い距離、平気で顔を近づけて来る宮沢くんにますます慌てる。
「いいのかなって、セフレなのに、真逆の場所にいて」
「真逆? 」
宮沢くんは、怪訝な顔で私を見つめた。
「足、疲れたっしょ。休憩しよっか」
「うん」
途中、木陰のベンチに腰を下ろした宮沢くんの横に私も腰掛けた。
「久しぶりに来たけど、動物思ったよりデカイ」
宮沢くんは子供みたいな感想まとめを口にした。
「あはは、そうだね。私、ヒョウは思ったより小さかった。小さいと言うか華奢」
「わかる。顔が小さい」
「スタイルいいよね」
「……あー、楽しかった。のんびりした気分だわ」
「うん」
すごく、癒された。こうやって誘ってもらわないと来ることはなかったと思う。この年だったら彼氏でもいないと、来ないかも。彼氏じゃないんだけど。宮沢くんはセフレが出来るのが初めてだからどう扱っていいかわからないのもあるかもしれないけど、きっと女の人に対してひどい扱いしたりしないんだろう。良い人だな……。あ、私とは会社が一緒だからそう出来ないのかな。
「疲れた? 」
色々考えていたら、いつの間にか黙り込んでいたらしい。顔を覗き込まれていて慌てて取り繕う。
「いや、違うの、考え事してただけ」
「ふうん」
一瞬、楽しんでいないことを責められた気がして、焦ってしまう。
「疲れてないよ、楽しかったし。ほんとに、考え事してたんだって」
「へえ、じゃあ、何考えてたか教えてよ」
さっきより近い距離、平気で顔を近づけて来る宮沢くんにますます慌てる。
「いいのかなって、セフレなのに、真逆の場所にいて」
「真逆? 」
宮沢くんは、怪訝な顔で私を見つめた。



