……本当に?
ぎゅっと目を閉じた。
自分の見てきた栄司を信じたい。
自分の勇気の無さを人のせいにしたくない。どうなっても自己責任だ。後悔はしたくない……。
加賀美くんの時は勇気の無さから、タイミングが遅くなったせいで告白すらできなかったから。
今更考えても仕方がない。けど……ほんとは加賀美くんの元カノ。……美羽ちゃんは私が加賀美くんを好きなことを知っていたのに、私には好きな人がいるんだよって加賀美くんに伝えたんだと思う。あの時私が、女の子のグループで話してる時『加賀美と二人で遊びに行ったんでしょ』って美羽ちゃんに聞かれて頷いた。はっきり加賀美くんのこと好きだって言わなかったけど、伝わる言い方で伝えたと思う。そうじゃなくても悟ったと思う。加賀美くんから私を誘ってくれたことも、少なからず加賀美くんも私に好意的だったことも。
美羽ちゃんはわかっていて加賀美くんに『仁科さん、好きな人いるよ』って伝えた。好きな人がいるのは本当だから嘘ではない。ただ相手が加賀美くんだってことを言わなかっただけ。
――わかってて出し抜かれた。そんな感じだっただとわかる。私が自分で伝えていたら状況は変わったのに。
結局、加賀美くんは美羽ちゃんを選んだ。美羽ちゃんはそのくらい加賀美くんを好きだったんだろう。きっかけはどうであれ3年も続いたんだから、2人の恋は妥協でもなく、ちゃんと本物だった。
もう後悔はしたくない。栄司が誰に心を寄せられようと私は私で伝えるしかない。私のためにそうしないと、私はずっと恋愛に向いてないままだ。
ぎゅっと目を閉じた。
自分の見てきた栄司を信じたい。
自分の勇気の無さを人のせいにしたくない。どうなっても自己責任だ。後悔はしたくない……。
加賀美くんの時は勇気の無さから、タイミングが遅くなったせいで告白すらできなかったから。
今更考えても仕方がない。けど……ほんとは加賀美くんの元カノ。……美羽ちゃんは私が加賀美くんを好きなことを知っていたのに、私には好きな人がいるんだよって加賀美くんに伝えたんだと思う。あの時私が、女の子のグループで話してる時『加賀美と二人で遊びに行ったんでしょ』って美羽ちゃんに聞かれて頷いた。はっきり加賀美くんのこと好きだって言わなかったけど、伝わる言い方で伝えたと思う。そうじゃなくても悟ったと思う。加賀美くんから私を誘ってくれたことも、少なからず加賀美くんも私に好意的だったことも。
美羽ちゃんはわかっていて加賀美くんに『仁科さん、好きな人いるよ』って伝えた。好きな人がいるのは本当だから嘘ではない。ただ相手が加賀美くんだってことを言わなかっただけ。
――わかってて出し抜かれた。そんな感じだっただとわかる。私が自分で伝えていたら状況は変わったのに。
結局、加賀美くんは美羽ちゃんを選んだ。美羽ちゃんはそのくらい加賀美くんを好きだったんだろう。きっかけはどうであれ3年も続いたんだから、2人の恋は妥協でもなく、ちゃんと本物だった。
もう後悔はしたくない。栄司が誰に心を寄せられようと私は私で伝えるしかない。私のためにそうしないと、私はずっと恋愛に向いてないままだ。



