「もういいや、先にメッセージで誘ってしまおう!と決心して、朝の9時半にメッセージを送ったんです」
「早いね。夜の約束取り付けるにしては早い時間帯だねぇ」
一応相槌を打つことにした。
「加賀美さん、約束あるって。この前から嫌な予感してたんです。綺麗な人だし、再会とか。何でやっと来たチャンスのタイミングで、再会とかそんな運命みたいなことが起こるんですか!? 」
話ぐちゃぐちゃだけど、意味は分かる。これ、俺にとっても状況が変わって来たぞ……。
「加賀美、うちの仁科と食事に行くんだ。今日の夜」
彼女はこくこく頷いた。
「『この前会った同級生の女の人ですかー? 』って無邪気を装って聞いたら『うん』って! その後何て言ったと思います?『そっか。りっかとも最後だったし打ち上げとかすべきだったよな。気が利かなくてごめん』ですって。私の好意全然伝わってなくてこれ以上アピールするの無理。無理です。ってくらい二人の時はアピールしたのに。二ブチン」
……二ブチン。いや、でも何あいつ。後輩の事『りっか』って下の名前で呼んでんのなかなかやべぇな。勘違いさせてんじゃね?
「『じゃあ、改めてご飯連れてってください(ハート)』って返信すりゃよくない? 別に今日じゃなくても」
俺が半投げやりで言うと、この『りっかちゃん』はハッとしてスマホをぽちぽちしだした。
「は、今送んのかよ」
「『ok~! いつにする? 』ですって! きゃあ、いつがいいと思います!? 」
「知らねぇよ。合わせろよ、都合! 」
つい、口調があらくなってしまって、自分でウケる。つか、こんな速攻okすんのかよ、加賀美。これ、よっぽど何も考えてないか、この子をそんな対象に見ていないか――だな。でも、多江とどうにかなりたい時に他の女の子とご飯行くか?い、打ち上げ感覚なら行くか。どうだろ。あ――……わかんねぇ。
加賀美の気持ちはわかんねぇ。わかんねぇけど、わかったことがある。俺は、多江から加賀美と食事に行くこと聞いてないってこと。
「早いね。夜の約束取り付けるにしては早い時間帯だねぇ」
一応相槌を打つことにした。
「加賀美さん、約束あるって。この前から嫌な予感してたんです。綺麗な人だし、再会とか。何でやっと来たチャンスのタイミングで、再会とかそんな運命みたいなことが起こるんですか!? 」
話ぐちゃぐちゃだけど、意味は分かる。これ、俺にとっても状況が変わって来たぞ……。
「加賀美、うちの仁科と食事に行くんだ。今日の夜」
彼女はこくこく頷いた。
「『この前会った同級生の女の人ですかー? 』って無邪気を装って聞いたら『うん』って! その後何て言ったと思います?『そっか。りっかとも最後だったし打ち上げとかすべきだったよな。気が利かなくてごめん』ですって。私の好意全然伝わってなくてこれ以上アピールするの無理。無理です。ってくらい二人の時はアピールしたのに。二ブチン」
……二ブチン。いや、でも何あいつ。後輩の事『りっか』って下の名前で呼んでんのなかなかやべぇな。勘違いさせてんじゃね?
「『じゃあ、改めてご飯連れてってください(ハート)』って返信すりゃよくない? 別に今日じゃなくても」
俺が半投げやりで言うと、この『りっかちゃん』はハッとしてスマホをぽちぽちしだした。
「は、今送んのかよ」
「『ok~! いつにする? 』ですって! きゃあ、いつがいいと思います!? 」
「知らねぇよ。合わせろよ、都合! 」
つい、口調があらくなってしまって、自分でウケる。つか、こんな速攻okすんのかよ、加賀美。これ、よっぽど何も考えてないか、この子をそんな対象に見ていないか――だな。でも、多江とどうにかなりたい時に他の女の子とご飯行くか?い、打ち上げ感覚なら行くか。どうだろ。あ――……わかんねぇ。
加賀美の気持ちはわかんねぇ。わかんねぇけど、わかったことがある。俺は、多江から加賀美と食事に行くこと聞いてないってこと。



