S h o u t !‐叫べ‐





イヤ、あたしじゃないぞ?

と思いながら

軽く辺りを見回す。



「優子のメール

ホント可愛いくないね。」



「…っ…!?」



びっくりして、声が出せなかった。


あたしの足元(正確には

教室のドア)には、優輝がいた。





「なっ、何してんの!?」


「んー?うんー」


「返事になってないし!!」


「暇かと思って」




し、失礼な

とは言えなかった。

だって実際に暇だったから。


「優輝、友達作らないでいいの?」


ふう、と机に肘をついて

床に座っている優輝を見る。


「そんなの、自然に

向こうから酔ってくるよ。」


「……あ、あんた…」


なんという自信家。



ああ…優輝は昔から人と

接するのが苦手だったんだ。



昔からケンカを売られているのは


顔がいいからと言う理由もあると思う。


さっきからチラチラと

優輝を見る女子が耐えない。

多分、あたしの存在も

気にしているのだろう。


無論、優輝は気にもせず

床でケータイをカチカチいじっている。



弟、人間にも興味を持て。