目の前がまた光によって眩む。

 フラッシュ?

 いや、下からここまで届くわけがない。

 目を凝らすとサーチライトのようなものであたしを照らし出している。
 
 誰かが拡声器のヒビ割れた声であたしに何か話しかけている。

 「はやまるんじゃない!今からそちらに救護の者を向かわせるから、そのまま動かないで!」
 
 現状を把握することができない。

 あたしは栄光を掴むためにここまで……

 史上最年少最短登頂記録……