「人生はオセロゲームの様なもの。あたしは昨日まで地獄の真っ只中にいた。しかし最後のたった一枚で全てがひっくり返る場合だってある」

 会見の席でのコメントもちゃんと用意してある。

 あたしに向かって一斉にフラッシュが焚かれる。

 その無数に重なるフラッシュ達はやがてひとつの塊(かたまり)となり、まるでスポットライトの様にあたしを照らし出す。
 
 眩(くら)む光に目が慣れはじめた時、足元の感触がさっきまでとはあきらかに違う事に気付く・・・