☆ネット恋愛と音楽の物語☆Sepia Color Filter~セピア色の今~

 色んな人間が彼らとコンタクトを取りたがった。
 
 特にポータルサイトを運営する企業等は彼らの獲得に凌(しの)ぎを削りあっていた。
 
 ファンの中ではメジャーデビューを待ち望むリアル派とネットだけでの伝説に封じ込めたいバーチャル派に分かれていた。
 
 各メディアもIT時代を反映する一つの社会現象として挙(こぞ)って彼らを取り上げた。
 
 “最終形の世界の最終形の音”