希薄だった不快と快感の境界線が完全に消滅した。 例の二つの壁は隙間なく完全に閉じられたのだ。 五感が握り潰され、 新しい感覚が翼を広げる。 その未知の感覚に相応しい世界へと超越していく瞬間を消滅寸前の末期の五感で捉えた……