彼に届くファンレターには相変わらず“痛み達”が綴られている。 “あなたならわかってくれる気がする……” “あなたの歌で救われた……” 「そして彼は歌うことをやめた代償に声を失ったんだ?」 「ああ」と涼太は外を見たまま頷いた。