☆ネット恋愛と音楽の物語☆Sepia Color Filter~セピア色の今~

 やがて、作詞者であるヴォーカリストはさらに言葉を崩して詩の意味を放棄する。

 それでもファン達のリアクションは変わらない。

 発信しているはずのない電波を研ぎ澄ませたアンテナで敏感にキャッチされてしまう。

 “痛み”なんか売り物にしたくない。

 彼は益々戸惑いの渦の中に堕ちていく。