やがて、芋虫は孵化(ふか)する直前の雛鳥(ひなどり)に成長し卵を内側から割り破る要領で鼓膜を突付き始める。 不快なくらいゆっくりと規則的に。 微(かす)かで非力な筈の嘴(くちばし)の動きだがその直接的な鼓膜へのコンタクトは脳に激烈な衝撃を与える。