右の芋虫と左の芋虫はしめしあわせた様に規則正しく交互に同じスピード、同じ分量だけ鼓膜を貪(むさぼ)り続ける。
まとわり付いたそのリアルで不快極まりない虫達を振り払おうと頭を揺らしたい衝動に駆られる。
誰の目もないのにやはり行動には移さない。
それだけの理性を機能させる余裕がまだ自分にあることに少し驚き、少し安堵し、少し苛立った。
まとわり付いたそのリアルで不快極まりない虫達を振り払おうと頭を揺らしたい衝動に駆られる。
誰の目もないのにやはり行動には移さない。
それだけの理性を機能させる余裕がまだ自分にあることに少し驚き、少し安堵し、少し苛立った。
