「ねぇねぇ。そろそろ聞かせて。堀越先輩との恋愛について。」
「え?あぁ、そのことね…。」
――んー、何を話せばよいのやら…。
「んー、チャラ男になってたからなぁ…。正直、好きになれるのかどうか…。」
美桜が正直にそう言うと、菜々は驚いて目を丸くした。
「え!?ラインまでしてるのに、好きじゃないってこと?」
「うーん、よく分からないんだよねぇ…。ドキドキするのは、昔のお兄ちゃんのイメージがあるからなのかもしれないし…。今の堀越先輩を好きかって聞かれると…」
うーん、と言ってそのまま黙った美桜に、菜々は優しく語りかける。
「美桜ちゃん。あんまり先輩の過去と比べないであげて?私は堀越先輩、すごく素敵だと思うよ。だって全国で3位獲る人だよ?そんなに簡単なことじゃないし、きっと真面目に、真剣に、練習に取り組める人なんだと思う。」



