美桜が理解できずに聞き返すと、菜々はうんうん、と大きく頷く。
「だってさぁ、昔から好きだった人が、同じ高校にいるんだよ?ちょっとイメージと違ったかもだけど、これってすごいことじゃん!恋が叶うように、頑張らない理由がないよぉ。」
そう言うと、ガシッと美桜の両手を掴んできた。
ちなみに、先日突き指した菜々の手は、もうすっかり良くなっている。
「私にできることなら何でも協力するから!明日、ゆっくり悩みを聞かせてね!」
「は、はい…」
眩しいほどにキラキラしている純粋な菜々の目に負けて、美桜は否定せずただ頷くことしかできなかった。



