「夏樹くーん?そろそろ帰らないと美桜ちゃんの帰りが遅くなるよー!」
遥のその声で、やっと美桜と夏樹は遅くまで話していたことに気付いた。
時計を見ると、ちょうど18時をまわったところだった。
「やべ、レースちゃん時間大丈夫だった?」
夏樹がトレーを抱えながら心配そうに尋ねてきたが、美桜はブンブンと手を振った。
「大丈夫ですよ。最近自習して帰ってて、家につくのが19時くらいだったので。今日もこれから帰れば、いつもと変わらないくらいに着くと思います。」
「そっか、よかった。」
夏樹がそう言ってトレーを店の奥持って行った後、美桜は財布を取り出しながら「お会計お願いします」と遥に言った。



