「じゃあ、橋本さんをその気にさせるためには、まずその『男子が苦手』っていうハードルをなんとかしないといけなさそうだな。」
夏樹がそう言うと、美桜も同意するように頷いた。
「ですね。相手がわりと話してくれるタイプだったり、リードしてくれるタイプだったりすれば、大丈夫だとは思うんですよねー。」
「ひろはめっちゃしゃべるぞ。明るいし。そこは大丈夫じゃないかな。あとは、橋本さんに合ったリードの仕方ができるかだけど、デートでもしてみないと分からないかもだしなぁ。とりあえず2人で話してみてもらうか。」
「でも、どうします?学年違うし、学校にいる時にゆっくり話すタイミング、作れるでしょうか?」
美桜がそう言うと、夏樹は「いや、やっぱりここは放課後のマックで決まりっしょ。」と目を光らせながら言った。
「え、なぜマック1択なんですか?笑」
「まぁ、どこでもいいけど、とりあえず『たまたま』を装って合流しようぜ。作戦としては…」
そこからしばらくの間、美桜と夏樹は矢嶋と菜々を引き合わせる作戦を練った。
その流れで、連絡先も交換することになった。



