「デリカシーないのは間違いない!でも…」


美桜が言おうか迷っていると、3人が美桜の顔を見つめて次の言葉を待っている。


「んー、デリカシーはないしチャラいなあって思うんだけど、たまに笑った表情とかが優しかったりすると、昔のお兄ちゃんのイメージがフラッシュバックして、やっぱりいいなあって思っちゃうんだよね。」


とは言えやっぱりチャラいんだけどね!と念押しで言う美桜の言葉を、聞いているのか、いないのか、3人は「いいなぁ」と溜息をついた。


「いいなも何も…好きではないし!!」


「え、そうなの!?」


「だって私は、聖人君子な人を彼氏にするって決めてるんだもん!堀越先輩は条件に当てはまらないでしょ?」


美桜がそう言うと、3人はジト目で美桜を見てきた。


「……な、なんでしょうか。」


3人の雰囲気にビビった美桜がたじろぐと、芽唯が口火を切った。