「えぇ!?」


次の日の昼時。


学校の中庭の隅で弁当を広げ、美桜は菜々、里帆、芽唯に昨日あった出来事を話していた。


「ちょっとー!もうデートの約束!?展開早すぎじゃない!?」


「美桜が早くも彼氏持ちかぁ。ありがとう、先陣切ってくれて!うちらも頑張る!!」


盛り上がる里帆と芽唯を、美桜はなんとか鎮めようとした。


「いやいや、彼氏持ちって、話早すぎ!!それに、あっちはデートの自覚ないかもだし!話したいことがあるだけみたいだし!!」


「えー?でも2人きりなんでしょ?」


里帆と芽唯が身を乗り出して確認してきた。


「まぁ…そうね、たぶん。」


美桜がそう言うと、里帆と芽唯の2人は顔を見合わせた後に「きゃー!」と言いながら、2人揃って後ろに仰け反った。


菜々は2人の様子を見ながら「息ぴったり」と言って笑っている。そして美桜の方へ体を向けて質問した。


「美桜ちゃんは堀越先輩のこと、どう思ってるの?デリカシーないって言ってたけど…」


その言葉を聞き、美桜は大きく頷きながら「そこなのよ!」と言った。