合宿2日目。 午前中、みっちり練習をした後、午後は近くの川で釣りとバーベキューをすることになっている。 菜々は、川まで移動する途中のバスの中、隣の席でウトウトしている神崎をちらっと横目で見た。 ――先輩、あの後寝てないんだろうな。 昨日、部屋に戻ってから神崎が話してくれたことを思い返す。 神崎は、1年生でマネージャーになった頃から、ずっと星原のことが好きだったらしい。 星原がキャプテンになってから話す機会も増え、だんだんと惹かれていったという。