ひとしきり遊んで、帰り道のバスの中。


美桜と夏樹は、菜々と矢嶋の前の席に座り、お互いの肩と頭にもたれかかった状態で眠っている。


――2人、よく寝てるなあ。


そう美桜が思った次の瞬間。


矢嶋が菜々の肩にもたれかかってきた。


ドキドキしながら矢嶋の顔を見る。


すっきり整った顔立ち。夏樹のような美形ではないが、パーツ1つ1つが整っている。


少し開いた口元からは、色気のようなものが感じられた。