「最初はね。でも、うちの部のマネージャー志望の人って、不純な動機で入りたがる人が多いからさ。」 「不純?」 「先輩達みんなイケメンだから、そういう人目当てで入ってきたりするんだよ。でも長続きしないんだよね。うちの部、割と強豪だから出場回数も多くて、予想以上に忙しかったからって言って皆すぐ辞めちゃうんだ。」 ――不純と言えば、私もそれに当てはまるかもしれないんですが…。 ドクン、と妙に心臓が跳ねる。 相良はそんな菜々に気付かないまま「そうだ!」と言って菜々を見た。