「大人だと言うわりに……」

 ペリウィンクルは、ヴィアベルが思っている以上に難敵である。
 わかりやすくアピールしたつもりだったが、この程度ではまだまだということか。
 とりあえず今夜はこれまでにしようと区切りをつけて、ヴィアベルは切り替えるために話題を媚薬の件へ戻した。

「媚薬の効果を打ち消すには、意識を浮上させる必要がある」

「どういうこと?」

「媚薬に冒されている者は、寝起きのぼんやりした頭のような状態になっているのだ」

「へぇ、なるほど。じゃあ、起き抜けに飲むハーブティーなんてどう? ミント、レモングラス、ローズマリー。そのあたりが効果的だけど」