「なんというか……さすがお嬢様」

「お嬢様の気持ちも汲めないとは……メイド失格ではないか」

 意地悪く笑うヴィアベルに、ペリウィンクルは「庭師が本業だからね」と苦々しく答える。

「やはり、私がいると便利だろう?」

「便利じゃなくても、ヴィアベルと会えるのは嬉しいよ」

「口説いているのか? 私を?」

 ひょいと眉を上げておどけた顔をするヴィアベルに、ペリウィンクルは肩を竦めた。

「まさか。本心だよ」

 ペリウィンクルの男前すぎる台詞に、ヴィアベルの耳の後ろが赤く染まったのは、内緒の話である。