「ペリウィンクル様に、お願いがあるのです」

 黄色のウサギが、モフモフの手を合わせてお願いとは。
 かわいいもの好きなペリウィンクルからしてみれば、垂涎ものである。

(かんわいい~!)

 頷くたびに長い耳がゆらゆらと揺れて、ペリウィンクルは触りたくて仕方がない。
 伸びてきた彼女の手を、ウサギががしっと掴んだ。

「どうか、あの特別な栄養剤を分けていただけないでしょうか!」

 モフモフのおててが、ペリウィンクルの手を握っている。

(も、もふぅぅぅ!)

 ふわふわの毛とぷにぷにの肉球のマリアージュである。
 たまらず、ペリウィンクルは言葉を失った。このままでは鼻血を出してしまいそうで、耐えるために顔を背ける。