「はい、ばかやろうの登場ですよ」
そういいながらトンネルを覗いたのは、蓮だった。
それと同時に、外から甘くて優しい香りがしていることに気づく。
どこか懐かしい香りだ。
これは、恋の香り。
蓮は小さくため息をついてからいう。
「おれが最近、ここのトンネルの話をしたからまさかと思ったけど」
「なんで探しにきたのよ」
「そんなの好きだからに決まってるだろ!」
「もういいよ、その演技」
「だーかーら! 罰ゲームってのは、『好きな子に告白をする』って内容だったんだよ!」
蓮の言葉に、わたしは頭がついていかない。
「からかうためじゃなく?」
「そんな最低なことするかよ」
蓮がぷい、とそっぽを向いた。
「だって、さっき知らない女子と話してたし……」
「ああ、あれはおれの友だちのお姉さん。たまたまこの辺を歩いてたから、萌香を見てないか聞いてたんだ」
「そうだったんだ……」
わたしはホッとして、涙が出そうになる。
「おれのこと、どんだけ疑ってたんだよ。ショックだよ」
「ごめんね」
「まあ、おれも突然の告白したし、誤解させるような会話聞かせちゃったからな。おれのほうこそ、ごめん」
蓮はそういうと、「おわびとはいってはなんだけど」となにかを差し出してくる。
そういいながらトンネルを覗いたのは、蓮だった。
それと同時に、外から甘くて優しい香りがしていることに気づく。
どこか懐かしい香りだ。
これは、恋の香り。
蓮は小さくため息をついてからいう。
「おれが最近、ここのトンネルの話をしたからまさかと思ったけど」
「なんで探しにきたのよ」
「そんなの好きだからに決まってるだろ!」
「もういいよ、その演技」
「だーかーら! 罰ゲームってのは、『好きな子に告白をする』って内容だったんだよ!」
蓮の言葉に、わたしは頭がついていかない。
「からかうためじゃなく?」
「そんな最低なことするかよ」
蓮がぷい、とそっぽを向いた。
「だって、さっき知らない女子と話してたし……」
「ああ、あれはおれの友だちのお姉さん。たまたまこの辺を歩いてたから、萌香を見てないか聞いてたんだ」
「そうだったんだ……」
わたしはホッとして、涙が出そうになる。
「おれのこと、どんだけ疑ってたんだよ。ショックだよ」
「ごめんね」
「まあ、おれも突然の告白したし、誤解させるような会話聞かせちゃったからな。おれのほうこそ、ごめん」
蓮はそういうと、「おわびとはいってはなんだけど」となにかを差し出してくる。