「そんなの誰だって不安だよ、土屋くんが思っているように私だって嫌われたくないって思うよ」
「……じゃあ日曜日のデートで俺の事をもっと知ってよ、今日は時間が足りない」
「あっ、明日仕事だね、マッサージするよ」
「お願いします」
土屋くんは一気にコップの飲み物を飲み干した。
ベッドにうつ伏せで横になる。
ふくらはぎを触り出すとイテテと声がする。
「我慢してね、明日が楽になるから」
「…はい」
30分ほど無言の時間が続いた。
「座って」
「あ〜痛いけど気持ちいいな」
ベッドから足だけ下ろすと肩をゆっくり回してくれる。
「筋肉はまだ落ちてないけど左右の差があるね、テニスのせいかな」
「だろうな、半年前までは週1ではやってたから」
最後に肩をパンパンと叩かれマッサージは終わった。
「はい、終了」
「ありがとう、いいマッサージ師さんに出会ったよ」
「お水飲んでね」
土屋くんは冷蔵庫から水を出してゴクゴクと飲んだ。
ジャージに着替えると送ると行って部屋を出た。
また仕事が早く終われば会おうと約束してわかれた。
次の日お休みだった敦美は昼まで寝て午後からは走りに行った。
何かしていないと昨日の夜の事を考えてしまう。