手と顔を洗いたいな、まだ出てこないよね

バスルームの外でシャワーの音を聞いて中に入った。

ガチャっとシャワールームのドアが開く。

「あっ」

敦美はタオルで顔を拭いていた。

「ご、ごめん、手と顔が洗いたくて」

「いいよ、石鹸持って入るの忘れちゃって、棚の取って、できたら紙から開けてもらえると助かる」

「わ、わかった」

敦美は石鹸を開けるとタオルで目を隠して手をのばす。

「ありがとう」

ガチャっとドアが閉まる。

び、びっくりしたぁ……

一瞬だけど見てしまった。

恥ずかしい……


1人で照れていると下半身にバスタオルを巻いて手にはバスローブを持っている土屋くんが出てきた。

部屋の電話を使って下着と言ってるのが聞こえた。

「やばーまだ腕が変だ(笑)中学の時にテニスラケットを初めて振って以来かも」

「でも鍛えてるじゃない」

上半身はかなり筋肉がついている。

「筋肉痛になりそうだけどちょっと特殊だよな、このプルプル感は」

「貴重な体験だった?」

「うん、楽しかった、またやりたい」



ノックがしてルームサービスが届いたようだ。

「あっ、私出るよ」

ワゴンに注文したものが運ばれてきた。


「ありがとうございます」