土屋くんは腕時計を見た。
「とりあえず携帯を出して」
「え?」
「連絡先交換!」
「い、いいの?」
「俺が交換したいから言ったんだけど?」
「あっ、ごめんなさい」
携帯をバックから出して交換した。
土屋くんの連絡先が敦美の携帯に入った。
「ちょっと、受付に行ってくるから、ここに居てくれないか」
「あっ、ごめんなさい、幹事なのに」
「本当はやりたくなかったけどな(笑)」
「うん、意外だった」
「だろ?クラスの奴が来たら代わってもらってくるからそれまでここにいて」
「わ、わかった」
ルームキーを持って出るから絶対外に出るなよと言われ、服も持ってくるからと言って部屋を出た。
この数分間で何があったの?
敦美はゆっくり部屋を見回した。
この部屋……土屋くんが泊まる部屋なのかな
スーツケースがポツンとテーブルの横に置いてあった。
隣には寝室も広い
敦美は座ってみる。
ガチャ
「下田、おまた……せ……」
敦美はベッドに腰をかけたんだろう
上半身だけベッドの上だった。
こんな格好でよく寝れるな(笑)
バスローブの裾を直し敦美を起こす。
「起きろよ、下田」
声にびっくりして急に体を起こした。