「腹減った、何か取ろう、何食べたい?」
「グラタンも配達できるの?」
「出来るよ〜、便利だよね」
ソファに座って携帯を見る。
「凄いたくさんある、グラタンでこんなに迷うの初めて〜」
「俺はピザにする」
土屋くんはピザが好きだ。
携帯で頼んでくれるとテーブルに置き、
ちゅっ、ちゅっ、とソファでキスをくれる。
「はぁ……止まんねぇ……」
土屋くんは座り直して敦美を上に乗せた。
敦美は土屋くんの首に腕を絡ます。
「明日さ、午後出勤にしたからゆっくりできるから」
「え、ごめん」
「何で?」
「だって私が来なかったら休まなかったでしょ?」
「ちゃんと仕事も考えて急ぐ案件はないから半休とっただけだよ、午後は外回りに出ないといけないからさ」
「でも……」
「俺が敦美不足なの、気にするな、休日出勤もしたんだから代休も有給もとれる、月末とかは嫌でも忙しいから帰りも遅くなるし、こういう会社の事も知っていって会える時間を増やそう」
「うん……」
土屋くんに抱きついた。
「あの……大好き」
「ん、ありがとう、来てくれて」
「何かね……」
「うん」
「上手く言えないんだけどね、凄くね自分の意見を言えるようになった気がするの」