土屋くんは肩を抱いてくれて歩いてくれた。
「なあなあ、土屋さんの彼女かな」
「彼女いねえって言ってなかったっけ」
「美人だった、スタイル抜群」
「明日聞こうぜ、邪魔しちゃ悪いもんな」
「おう、腹減った、メシメシ」
10分ほど歩くとマンションに着いた。
「ここ?」
「うん」
オートロックのオシャレなマンション
まあ色々見てきてボロボロのアパートには住んでないだろうとは思っていたけど……
「敦美は一人暮らしはしたことないんだよな」
「うん、ないの、ちょっと憧れもあったけど貯金優先で(笑)高校も私立を選んじゃったし、スポーツ推薦とかで入れなかったからね、強豪は遠征も多くて親も大変だったとおもうから大学のお金は返そうと思ってたんだ」
「偉いなぁー」
頭を撫でてくれた。
「散らかってるけどごめん」
「うん、座るところがあれば大丈夫よ(笑)」
「どうぞ」
「お邪魔しまーす」
玄関からまっすぐ歩くとリビングダイニングの広い部屋が見える。
汚くは無いがなんだろう…きれいに並べられたビールの缶、きれいに並べられたペットボトルが食卓のテーブルに並んである。飲んだあとのものだ。
「メシどうする?食べに行く?出前とる?」