2階の部屋に案内されると諒夏さんと旦那さんがが待っていた。

今日は家族でお祝いなので、下ごしらえはすませていて別のシェフに仕上げをお願いをしてるらしい。


グラタンは僕が作ったものだからねと言われた。


「ありがとうございます(笑)」


敦美はお礼をいった。


「乾杯しましょ、敬大以外はビールでいい?」


「私……」

「スポーツの後は呑みたいよね、敦美さん!」

晃大くんが声をかけてくれる。

「いいよ、敦美は呑みな」

「いいの?」

「2人の優勝祝いだからな(笑)」

「私も?」

「もちろんよ、敦美さん、おめでとう」

諒夏さんも祝ってくれる。

「乾杯!」

『カンパーイ』


お父さんの乾杯のコールでみんなは乾杯をした。


「あー、美味しい……久しぶりねお祝いなんて、昔は誰か優勝したら食事に行ってたわね」

諒夏さんが教えてくれた。

「そうなんですね、土屋くんテニス強かったもんね」


「まあな、1番最近はこの店の開店祝いかな」

「違うよ、俺の大学入学祝い」

「そうか……ん?違う、俺の就職祝いじゃないか」

「あっ、そっかー兄貴の就職忘れてた(笑)」

「まだ半年ほどじゃない、諒夏が久しぶりなんて言うからみんなわからなくなるのよ」