「遠征追うわけにもね〜」

「そう、会いに行っても会えるとは限らないし、しょっちゅう行くお金もないから働かなきゃだしね」

「そうだよねー、今レギュラー取りに頑張ってるもんねー」


「そうなんだ……SNSあまり見ないからわかんないや」


「そっか……」

もう興味もなくなったって事だね。


「私ね旅館の仕事は辞めることにしたの、彼に会うために……もちろんジムの仕事は休みが不定期だけど自分から時間を作って会いに行く努力はするつもり」

「へぇ、学んだか」

「うん(笑)」


「敦美は我慢しちゃうから心配なんだよ、彼には素直に何でもいいなよ」

「うん!」

「あと、いい男いたら紹介してね(笑)」

「理子ったら(笑)」

「遊びたい年齢じゃん〜」

理子は高校の時の部活仲間だ。


元カレの事もよく知ってる。

「じゃあね、ありがとう〜」

理子を送り家に帰った。




「ただいま〜」

「おかえり〜」

「あれ、お父さんは?」

「実家に行ってる」

「そう……人が足らないのかな?」

「何か庭が気になるらしいわよ(笑)」

夏に手伝った時にそういえば庭の掃除をよくしてたな

「土屋くん、さっき帰ってきたから出かけると思う」

「じゃあ、夕食はいらないわね」