「あー、加奈ちゃん、クラス会どうなってる?」
「まだ日しか決まってないよ、来月にもう一度幹事で集まって最終決定かな」
「そっかそっか、楽しみ、敬くんは幹事に入ってないの?」
「うん、こっちにいないから、すぐ集まれるように地元にいる人にしたよ」
「なんだー、知らないって言ってたの本当だったんだー」
2人って仲良かったっけ?と朋絵ちゃんに聞かれると部活が一緒よと加奈ちゃんが私を挟み答えてくれる。
敦美が携帯をテーブルに置いていると電話が鳴り隣にいた朋絵ちゃんに発信者を見られてしまった。
急いで電話を取り、席を立つ。
「谷口くん、もう1杯」
朋絵ちゃんはあきらかに機嫌が悪くなった。
加奈もそれはわかったようで、谷口くんと目を合わせた。
敦美は戻ってくると携帯をバックに入れた。
「何で土屋のおじ様から電話がかかってくるの?」
「敬大じゃなかったのか」
「あ、うん、土屋くんは今週は出張明けで忙しいって」
「そっか」
「婚約者の私でもまだ連絡先なんてしらないのに」
加奈ちゃんに肘でつつかれた。
言っちゃえってサイン?
「今の電話はゴルフのお誘いで、連絡先を向こうから教えてくれと……」
「敬大の両親はゴルフ好きだからな」



