「私達、中学生で時が止まってるのかなー」

「中学生からやり直したいな」

何度も軽いキスをし合った……


「帰ろうか……」

部屋を片付けて2人はHOTELを出た。



「ただいま〜」

「おかえり、あっちゃん」

「お父さん、何か言ってた?」

「言ってはないけど寂しそうだった(笑)」

敦美はダイニングチェアに座った。

「今度挨拶に来てくれるって」

「あら、楽しみ、結婚を考えてるの?」

「向こうはね」

「あっちゃんは?」

「好きだけど急すぎて追いつかない、まだ1ヶ月くらいだもん」

「そっか……年は?」

「同じ年、同級生だもん」

「あら、誰?」

「土屋くん」

「知ってるー、イケメンだった」

「同じクラスになったことないのに?」

「お母さんと役員が一緒だったの」

「ちょっと色々あって向こうのお父さんと会ってゴルフしようって言われた」

「あら、いいじゃない」

「いいのかなー、急過ぎなんだよ……疲れたよ」

敦美は本音をもらす。

「勢いも大事よ(笑)お母さんだって女将さんに式はいつにする?って最初に会った時に言われたわよ、長くダラダラもダメよ」


「そういうものか……それでね、旅館を辞めようと思うの」