〝昨日はごめん、会いたい〟
〝もう少ししたら家に帰るけど、仕事でしょ?〟
〝今終わってこれから夏海さんを駅まで送る〟
〝わかった、とりあえず帰って着替えるわ〟
〝泊まれるなら準備しといてほしい〟
泊まり……敦美は返信が出来なかった。
「ただいま」
「おかえり〜」
「あの、今日夕食いらない、ごめん急で」
「うん、出かけるの?」
「うん……あの明日休みだから泊まっていいかな」
「それは彼氏の家ってこと?」
「家じゃないんだけど……少し前から彼氏はいて……遠距離で……明日までこっちにいるの」
「最後の夜ってことね」
コクンと頷いた。
「まあ、この間からなんとなくはわかってはいたのよねー、まあ仕方ないわね」
「ごめん」
自分の部屋に戻ると帰ったよと土屋くんに連絡した。
〝あと10分ほどでつく〟
返信が来ると急いで明日の着替えを詰め、家を出た。
今日は黒いセダンの車だった。
「おまたせ」
「いや」
ん?車から香水の匂いがする。
夏海さんかな……
無意識に手で鼻を押さえていた。
「匂う?」
「香水かな、夏海さんの?」
土屋は車の窓を開けた。
「いや、俺……今日ちょっとキツめにつけてて」
「そうなんだ、でも大丈夫よ」



