敦美はみづほ姉ちゃんの仕事を覚えなんとか形になっていく。

夏休みに入るとみづほ姉ちゃんの家族は東京に行ってしまった。

これから1ヶ月、夜は休み無しの旅館の仕事が続く。

休んでもいいと女将さんも仲居頭の美枝さんも言ってくれたが、そこは引き受けた以上、来ていただくお客様の為にもスポーツで鍛えた根性で頑張るつもりだ。

ジムの方は夏休みに入ると子供さんがいるから夏休みは休む主婦の人もいたりして

比較的スケジュールはゆっくりしていたのでちょうど良かった。

「ねえ、あっちゃん、明日の休日に同窓会の服を買いに行かない?もちろん午前中」

昼休みに加奈ちゃんから誘われた。

「服か……全然考えてなかったわ、やばっ」

8月13日が来週にせまっていた。

「みんなどんな格好なんだろうねー」

加奈ちゃんはお洒落が好きで楽しそうだった。

敦美は家に帰ってクローゼットを開いてみる。

ずっとジャージが普通だったから就活の時に買ったスーツくらいしかない。

ワンピース?パンツ?スカートなんて全く縁がないし、靴もないや、なんなら着物の方がもう着慣れちゃってみづほ姉ちゃんの借りようかなまで思っていた。

みんな綺麗にしてくるんだろうなー