中庸が行く。

「どうかなー?」不安げな青くん。「ちょっとシビアな目線で感想聞かせてもらえたら嬉しいな。」

黙々と読み進める桃さん。たまにぐぐっと眉間にシワを寄せる。

「ふぅん。うん、良いんじゃない?」

「良かったァ。」胸を撫で下ろす青くん。

「でも。」

「でも?ニモ?」

「もっと長くても良いと思ったカナ?」

「うん。でも最初から3千文字ぐらいの短編って決めて書いたからね。」

「そなの?」キョトンとする桃さん。

「あんまり長いと、話がこんがらがってきて、矛盾だらけになっちゃうから。」

青くんは忘れっぽい性格なのだ。

どうでも良い雑学は記憶しているが、昨日食べた物を覚えてなかったりする。

本人曰く「僕はシナプスの接続が甘いんだよね」と。それなら直すよう心掛けて欲しいな、と桃さんは常々思っている。