いつからだろう。声を出すのが人に笑顔を向けることが怖くなったのは。
いつから死にたくなったか。
誰でもいいから殺してよ。
そんな時決まって
「死なすわけないだろ」
と自信満々言うあの男が頭によぎる。
あんな男知らないのに、あの瞳に雰囲気に吞まれてしまいそうになる。
どうせ、あの子のところに行くくせに。
これ以上かき回さないで。
土足で踏み込んでるな。
そうなるたび、あの男は決まって
「お前は俺のものなんだから。誰も助けてくれねえよ。早く堕ちろよ」
しかし本能が告げている。
この男に絆されてはいけないと。
けれど、貴方を愛してしまった。
さよならするから、今は許して。