365日間、君の言葉に励まされて

「両親は夜遅くまで仕事。妹は保育園。仕事終わりにいつも迎えに行ってもらってる」

ふーん、と言いながら話を聞いていて、誰にも迷惑かけずに済みそう、と思った。

「私は玄関前でいいよ。連れてきてくれてありがとう」

彼が怖い顔をして渡してきたタオルを渋々借りる。

「いいの?私、カバンの中にハンカチなら入ってるけど…」

そう言って取り出したハンカチはビショビショだった。

あちゃー。ポケットの中に入れちゃってた。

「ほら、このありさまだ。使っとけ。な?」

ふっと少しだけ笑った柏木くんに

「ありがとう」

そう言ってついていた水を少し払った。

「家に持って帰ってもいいかな?洗って返したいんだけど…」

横に首を振って柏木くんは

「いいよ、俺が使ったとか言っとくし。なんなら友達が入れてーって言って来た、とかって言っとくから。何の心配もすんな」