365日間、君の言葉に励まされて

その顔は涙でぐちゃぐちゃで俺は戸惑った。

「ど、どうしたの?お母さんは?」

と、テンパリながらもそう聞いたことは覚えている。

するとその子は目から一粒大きな涙が溢れた。

「まま、どっがいっぢゃっだのぉぉ!あい、まいごになっちゃっだぁぁ」

わぁぁんままーと先ほどより大きな声で泣き出してしまった女の子。やってしまった、と思ったが時すでに遅し。どうしようか悩んでいた時に、凛とした綺麗な声が聞こえた。

「どうしたの?」

それは俺に向けられた言葉ではなく、小さな女の子に向けられた言葉。

「まま、どっがいっぢゃっだのぉぉ!あい、まいごになっちゃっだぁぁ」

俺が聞いた時と同じ言葉を繰り返す。

「そっか!大丈夫だよ、まま一緒に探しに行こう」

こくん、こくんと泣きながら大きくうなずく。

「お名前、あいちゃんって言うの?」

「みずのあいです。、、っおねえちゃんのおなまえは?」

泣きながらではあるものの少し落ち着きを見せた。

「高宮真衣、って言うの。あいちゃんってお名前、とっても素敵だね」

「っほんと?」

「うん、ほんとほんと。
おいで、ままのこと、一緒に探しに行こう。どこでままいなくなくなっちゃったかわかるかなー?」

しっかりと話せるようになった女の子に彼女は母親の情報を聞く。俺には、落ち着かせることも、母親とどこではぐれたのかも絶対に聞き出せなかった。