私の質問に、なぜか目を泳がせる友希。 私はそれを見逃さなかった。

やっぱり、なにかあるんだ。 連絡が取れないのも、なにか理由があったんだ。


「……星七は、聞いてないんだね?」

「え、なにそれ。 どういうこと?」


戸惑う私に、腕を組みながら「うーん」となにかを考えている様子の友希。

はっきり話してくれない友希になぜかイライラしてしまい、私は「ねぇ、どういうこと!?」と大きな声で問い詰めてしまった。


「あのね……一応、看護師の間だけって話になってて」

「看護師の間? 待って、私、遠山くんの彼女だよ!?」

「星七、落ち着いて」


だって、そんなのおかしすぎる。 病棟の看護師全員は遠山くんが今どうなっているのかを知っている。

それなのに、彼女である私が遠山くんの居場所を知らないなんて、そんなのおかしい。
段々悲しくなってきて、全然悪くない友希に噛みつく。


「友希、遠山くんになにかあったの!?」

「……わかった。 落ち着いて聞ける?」

「だって……そんなの変だよ! 私が遠山くんの居場所を確認できないなんて」


半泣き状態の私の背中を、友希が優しく引き寄せた。 若干取り乱しつつあった私の気持ちを、落ち着けてくれているのだと思う。

でも、今はそんなことより遠山くんの状況を知りたい。