状態が悪い患者さんのカンファレンスにベテラン看護師が2名参加することはよくあることだけれど、今日のような新人看護師がカンファレンスに参加することは珍しい。


「そうなんです、今日はちょっとカンファレンスがどんなものかっていうのを見学に」

「初めまして。 新人看護師の遠山大空(そら)です。 よろしくお願いします」



ーーこれが、私と彼との出会いだった。



「初めまして、ソーシャルワーカーの井筒です」

「リハビリテーション科の木山です」


それぞれに自己紹介をしていると主治医の先生が入って来られ、カンファレンスがスタートした。

主治医、木山さん、看護師2人の話を聞く限りでは、話患者さんのADLの状態も改善傾向で、自宅での生活もなんとか可能でありそうだ。
今後、自宅での生活に不安なことがないように支援していくことが、私たちの重要な役割でもある。


「では、現時点での退院は可能な状態ですので、引き続き様態変化に注意しながら患者さんのサポートをお願いします」


そう私が締めくくり、カンファレンスは終了。
あとは、今日のこのカンファレンス内容を電子カルテに記載する仕事をしなければいけない。

と、その前に、介護認調査の予約確認を市役所に電話で問い合わせしないといけないことを思い出した。